群馬県の温泉 完全ガイド|泊まれる名湯14選
群馬県で泊まれる温泉を探すなら、県内を6つの湯どころに分けて考えると迷いが減る。草津・万座を抱える吾妻の火山帯、四万と沢渡の渓谷、谷川岳の南麓に広がるみなかみ、尾瀬へ続く利根・老神、赤城南麓、そして西上州の山あいである。同じ群馬県でも、湧く湯の性格はこの6つでまったく違う。
ここでは、泉質・pH・源泉かけ流しの別・宿泊可否までデータで確認できた宿14軒を、この六エリアの順に並べた。施設ごとの数値と料金は、見出し直下の個票ページに集約してある。
この記事でわかること
- 群馬にこれほど温泉が多い、地形上の理由
- 草津・伊香保・四万・水上・万座という主要な湯どころの性格の違い
- 泊まれる温泉宿14軒と、泉質データを載せた個票ページの入口
群馬に温泉が多い理由——火山帯と、そこから離れた谷
群馬の温泉は、大きく2つの成り立ちに分かれる。
一つは火山性の湯だ。県の西縁から北縁にかけて、浅間山・草津白根山・日光白根山という活火山が弧を描いて並ぶ。この一帯に湧く湯は、火山ガスの影響を受けて酸性に振れ、硫黄の匂いを帯びる。本記事で取り上げる万座温泉 日進館の源泉はpH2.5の酸性硫黄泉で、湯船の縁には湯の花が積もる。草津温泉もこの系列にある。
もう一つは、火山から離れた谷に湧く湯である。みなかみの川古や法師、吾妻の沢渡や川中がこれにあたる。深部の断層に沿って上がってきた地下水が、岩盤の石膏成分を溶かしてカルシウム-硫酸塩泉になる。無色透明で匂いはほとんどなく、肌に触れるとキシキシとした感触が残る。川中温泉 かど半旅館の源泉はpH8.6・34.6℃で、成分が濃いわけではないのに、上がったあとの肌のなめらかさで知られてきた。
同じ県内で、pH2.5の白濁湯とpH8.6の無色透明湯が両方選べる。これが群馬の温泉の面白さである。
群馬の主要な湯どころ——草津・伊香保・四万・水上・万座
草津温泉(吾妻郡草津町)
温泉街の中心に湯畑があり、そこから木樋で各浴場へ湯が配られる。強い酸性の湯で、湯温も高い。熱い湯に入るための「時間湯」という作法が受け継がれ、共同浴場の文化が現在も生きている。群馬の温泉を初めて訪ねるなら、まずここを起点にする人が多い。
伊香保温泉(渋川市)
石段街の両側に宿が並ぶ、上州を代表する温泉地。鉄分を含んだ茶褐色の「黄金の湯」と、無色透明の「白銀の湯」という二系統の源泉を持つ。榛名山の東斜面に築かれた立地で、高崎・前橋からの距離が近い。
四万温泉(吾妻郡中之条町)
四万川の渓谷に沿って、上流に向かって温泉街が細長く続く。硫酸塩・塩化物泉が中心で、飲泉所が置かれた湯治の土地でもある。下のリストには、木造の本館が国の登録有形文化財に指定された積善館を収めた。
万座温泉・鹿沢温泉(吾妻郡嬬恋村)
標高約1,800mの高地に湧く万座は、酸性の硫黄泉が乳白色に濁る。冬季の道路事情は年により変わる。同じ嬬恋村でも、湯尻から離れた鹿沢は炭酸水素塩泉で、湯の性格がまるで違う。
みなかみ(利根郡みなかみ町)
谷川岳の南麓一帯に、宝川・湯ノ小屋・川古・湯宿・法師などの湯が点在する。まとめて「みなかみ十八湯」と呼ばれる。上越新幹線の上毛高原駅と関越自動車道の水上インターチェンジがあり、県内でも公共交通で入りやすい山域だ。
沢渡・薬師・川中(吾妻郡)
四万と草津を結ぶ道筋にあたる、静かな湯どころが並ぶ一帯。沢渡温泉は「一浴玉の肌」と呼ばれてきた硫酸塩泉、川中温泉は日本三大美人の湯に数えられる。派手さはないが、湯そのものを目当てに通う人が多い。
掲載した14軒の選び方
観光施設としての規模ではなく、湯のデータで選んだ。条件は3つある。
- 宿泊できること(日帰り専用の浴場は本記事には含めていない)
- 泉質・源泉かけ流しの別・加水加温の有無が、施設ごとの個票ページで確認できること
- 県内の六エリアに散らし、一つの温泉郷に偏らせないこと
結果として、14軒のうち11軒が源泉かけ流し(加水・加温を伴うものを含む)、2軒が一部かけ流し、1軒が加温循環となった。pHは万座温泉 日進館の2.5から、川中温泉 かど半旅館の8.6まで幅がある。
1. 宝川温泉 汪泉閣(群馬県利根郡みなかみ町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00 - 16:30 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2. 川古温泉 浜屋旅館(群馬県利根郡みなかみ町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:30 - 14:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
3. 湯ノ小屋温泉 龍洞(群馬県利根郡みなかみ町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00 - 18:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 10:00-13:00 | ◯ | ◯ |
4. 湯宿温泉 太陽館(群馬県利根郡みなかみ町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00 - 15:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
5. 四万温泉 積善館(群馬県吾妻郡中之条町)

| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00 - 17:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
6. 沢渡温泉 まるほん旅館(群馬県吾妻郡中之条町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00 - 15:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
7. たんげ温泉 美郷館(群馬県吾妻郡中之条町)
8. 薬師温泉 旅籠(群馬県吾妻郡東吾妻町)

| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00 - 15:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
9. 万座温泉 日進館(群馬県吾妻郡嬬恋村)

| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| undefined - undefined | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
10. 老神温泉 湯元 楽善荘(群馬県沼田市)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12:00 - 18:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
11. 尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館(群馬県利根郡片品村)
12. 下仁田温泉 清流荘(群馬県甘楽郡下仁田町)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 15:00 - 10:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
13. 川中温泉 かど半旅館(群馬県吾妻郡東吾妻町)
14. 滝沢温泉 滝沢館(群馬県前橋市)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:30 - 15:00 | ◯ | × | × | 12:00-15:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
もっと山深い湯へ——群馬の秘湯を巡る
本記事は「泊まれること」を条件にしたため、道路が通じない野湯や、川そのものが湯船になっている湯は外している。群馬の秘湯10選では、より到達しにくい湯を取り上げた。法師温泉 長寿館の大浴場「法師乃湯」、川底から湯が湧く尻焼温泉、榛名山中のガラメキ温泉などである。
https://www.tan-ken.com/ja/blog/oogcfjwtu-u
総まとめ——群馬の湯めぐりの組み立て方
群馬は東西に広い。県内の温泉地を一度に回ろうとすると移動だけで日が暮れるので、山域を一つか二つに絞りたい。
【みなかみ】 上越新幹線の上毛高原駅か、関越自動車道の水上インターチェンジが起点になる。宝川温泉 汪泉閣と湯ノ小屋温泉 龍洞は同じ藤原地区にあり、湯宿温泉 太陽館と川古温泉 浜屋旅館は猿ヶ京方面へ下った側にある。宿から宿への移動は車で約20〜40分を見ておきたい。冬季は積雪があるため、道路状況を確認してから動く。
【四万・沢渡・吾妻】 JR吾妻線の中之条駅からバスで四万温泉へ入るのが基本の経路だ。積善館とまるほん旅館は同じ中之条町だが、四万川筋と沢渡筋に分かれており、車で約30分離れている。たんげ温泉 美郷館、薬師温泉 旅籠、川中温泉 かど半旅館も同じ吾妻エリアで、まとめて回りやすい。
【万座・嬬恋】 標高が高く、宿へ上がる道は冬季に規制がかかることがある。万座温泉 日進館へ向かうなら、季節と道路情報の確認を最優先にしたい。夏は涼しく、高原歩きと組み合わせられる。
【沼田・利根・尾瀬】 老神温泉 湯元 楽善荘と尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館は、国道120号で結ばれている。日光方面や尾瀬の登山口へ抜ける動線上にあり、山歩きの前後泊に向く。
【前橋・西上州】 滝沢温泉 滝沢館は赤城山南麓、下仁田温泉 清流荘は西上州の山あいにある。どちらも高崎・前橋から車で1時間前後で、県外から日帰り圏に近い距離感だ。
季節については、湯の温度と外気温の差が大きい晩秋から冬が、露天風呂では最も気持ちよい。ただし山間の宿ほど道路の凍結と冬季閉鎖の可能性が上がる。夏は万座・鹿沢のような高地の宿が過ごしやすい。
料金・営業時間・日帰り入浴の受付可否は変わりうるため、各宿の個票ページと公式情報で最新の状態を確認してほしい。
よくある質問(FAQ)
Q. 掲載した14軒は日帰り入浴もできますか。
宿によって異なる。宝川温泉 汪泉閣、四万温泉 積善館、沢渡温泉 まるほん旅館、万座温泉 日進館などは日帰り入浴を受け付ける日がある。一方、たんげ温泉 美郷館、尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館、川中温泉 かど半旅館は、日帰り入浴の受付情報が確認できていない。受付時間と休止日は変わるため、各個票ページと公式情報で確認したい。
Q. 車がなくても行けますか。
みなかみと四万は公共交通で入りやすい。上越新幹線の上毛高原駅、JR上越線の水上駅、JR吾妻線の中之条駅がそれぞれの玄関口になる。一方、万座・鹿沢や西上州の宿は、路線バスの本数が少なく季節運行の区間もある。宿の送迎の有無を予約時に確かめておくと確実だ。
Q. 源泉かけ流しの宿はどれですか。
14軒のうち11軒が源泉かけ流しである(加水・加温を伴うものを含む)。尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館と滝沢温泉 滝沢館は一部かけ流し、たんげ温泉 美郷館は加温循環という扱いになる。浴槽ごとに湯づかいが違う宿もあるので、詳細は各個票ページの記載を見てほしい。
Q. 草津温泉・伊香保温泉の宿は載っていますか。
本記事の14軒には含めていない。掲載は、泉質・pH・源泉かけ流しの別まで個票ページで確認できた宿に絞ったためだ。両温泉地の性格は「群馬の主要な湯どころ」で解説している。
Q. 群馬の温泉はいつが狙い目ですか。
露天風呂の湯気が立つ晩秋から冬が、湯そのものを味わうには向く。ただし山間部は道路の凍結と冬季閉鎖が起きうる。高地の万座・鹿沢は夏でも涼しく、標高の低い前橋・西上州は年間を通して行きやすい。
注意事項
- 本記事に掲載している情報(入浴料金・営業時間・泉質データ・営業期間等)は、リサーチ時点の情報をもとに作成しています。誤りや変更が生じている可能性もあります。最新の情報については、各施設の公式サイトや観光協会等でご確認ください。









