愛知県の秘湯7選——鳳来峡と知多半島の湯を巡る

愛知県は温泉資源そのものが豊富な県ではなく、源泉かけ流しの根拠を確認できた7か所に絞った。東三河の山あいには開湯1300年と伝わる湯谷温泉が湧き、北設楽郡には伝統神事「花祭」の里・東栄町や豊根村がある。平野部の蟹江町には尾張温泉が、知多半島には半田市の日帰り温泉や南知多町の源泉かけ流しの宿がある。

源泉温度は湯谷温泉の35℃台から半田天然温泉の59.2℃まで幅がある。湯谷温泉の2軒は塩化物泉で、半田天然温泉は成分総計26g/kg超の濃厚な塩泉である。


1. 湯谷温泉 はづ木(愛知県新城市)

愛知県新城市、鳳来峡の渓谷美に抱かれた湯谷温泉。その歴史は今からおよそ1300年前に遡るという。伝承によれば、欽明天皇31年(570年)に生まれ、百済で仏法を修めたのち鳳来の地に至った利修仙人が、この地に湧く霊泉を見出し、修行の傍らその効能によって心身を整えたと伝わる。仙人はこの湯で308歳まで生きたと「長篠村史」に記されており、湯谷温泉の源泉は今も「鳳液泉」の名で語り継がれている。江戸時代には、三代将軍・徳川家光が日光東照宮参詣の折に、家康公が鳳来寺への祈願によって授かった子であるという伝承を知り、鳳来寺に隣接して鳳来山東照宮を創建させた。日光・久能山とともに「日本三大東照宮」に数えられるこの社は、湯谷温泉のすぐ近くに今も静かに佇んでいる。「はづ木」は、そんな悠久の歴史を持つ温泉地の一角、宇連川のほとりに5室のみで営む小さな旅館である。 はづ木の湯は「湯谷温泉7号泉」と呼ばれる源泉から引かれ、泉質はナトリウム-塩化物泉(低張性中性低温泉)。源泉温度は35.9度で、無色透明・無臭ながら塩分濃度は高く、じんわりと身体の芯から温まる湯として知られる。館内の湯は加水・加温循環を行わない源泉かけ流しで供給されており、湧き出たままの成分をそのまま浴槽に注ぐ、素朴で贅沢な入浴体験ができる。神経痛や筋肉痛、関節痛などへの効能が期待され、湯上がりの肌がすべすべになると評判で、女性客からの支持も厚い。 館内は純木造数寄屋造りで、随所に職人の技が光る和の空間が広がる。名物は宇連川渓谷を見晴らすヒノキの露天風呂で、四季折々に色を変える渓谷の景色を独り占めしながら湯に浸かることができる。内湯とあわせて宿泊客は貸切利用が可能(1回40分を目安)で、周囲を気にせずゆったりと寛げるのも魅力だ。食事は上海出身の料理人が手がける中国漢方薬膳料理が看板で、身体をいたわる薬膳の知恵と会席料理の美意識を融合させた献立が並ぶ。全5室という小規模な宿ならではの、行き届いたもてなしも評判である。 宿泊は2名1室で税込44,000円からが目安で、ファスティング(プチ断食)プランなど個性的な滞在プランも用意されている。日帰り入浴は昼食付きプランのみで、11:00〜14:30の時間帯に要予約で利用できる。アクセスは新城ICから国道151号線を飯田・東栄方面へ約15分、またはJR飯田線 湯谷温泉駅から徒歩約3分と、車でも公共交通機関でも訪れやすい。紅葉の名所としても知られる鳳来峡や、徳川家康ゆかりの鳳来山東照宮・鳳来寺への参拝と合わせて、開湯1300年の歴史ある湯にゆっくり浸る旅を楽しみたい。
泉質
ナトリウム-塩化物泉
供給
源泉かけ流し
加温
加温なし
利用
宿泊 可/日帰り 可
入浴料
大人 7500円/子供 ---円
営業時間
月火水木金土日祝
11:00 - 14:30◯◯◯◯◯◯◯◯
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2. 湯谷温泉 旅荘みつい(愛知県新城市)

湯谷温泉は、今からおよそ1300年前、鳳来寺を開いた利修仙人によって発見されたと伝わる、愛知県内でも屈指の古湯である。豊川の支流・宇連川の両岸に温泉街が形成され、かつては十軒ほどの宿が軒を連ねていたが、現在日帰り入浴を受け入れているのは旅荘みついだけとなった。JR飯田線「湯谷温泉駅」から徒歩わずか3分という好立地にありながら、渓谷の緑と川音に包まれた静かな環境を保っている。 泉質は分析上「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」。源泉温度は35.6℃で、加温のうえで浴槽へ注がれる。塩化物泉らしい濃厚な黄金色を帯びた湯は、湯面がきらきらと輝くと評判で、金属臭がほのかに感じられる。ヌルヌル感の少ないさっぱりとした浴感で、塩分を含む湯は湯冷めしにくく、神経痛や冷え性、筋肉疲労の回復などに効果が期待できるとされる。公式サイトによれば、内湯は加温はあるものの100パーセント源泉かけ流しで提供されている。ただし露天風呂・貸切風呂については加水や循環ろ過の有無が公式には明記されておらず、湯使いを断定することはできない。 浴場は内湯のほか、宇連川のせせらぎと木々の緑を望む露天風呂、家族や友人同士でゆったり過ごせる貸切風呂を備える。日帰り入浴は事前予約制の1時間単位貸切利用となっており、周囲を気にせず自分たちのペースで湯を楽しめるのが魅力だ。脱衣所は清掃が行き届き、シャンプーを複数種から選べるなどアメニティも充実している。2023年にはリノベーションも行われ、快適さが増した。宿泊すれば、山里の恵みを生かした食事とともに、四季折々の渓谷美を楽しむことができる。 日帰り入浴は大人1,000円、小学生未満500円、3歳以下は無料で、営業時間は10時から14時(要事前予約)。車の場合は三遠南信自動車道「鳳来峡IC」から国道151号経由で約10分、新東名高速道路「新城IC」からは約15分とアクセスも良好で、無料駐車場(9台)も備える。春の新緑、夏は川遊び、秋は紅葉、冬は静かな湯浴みと四季それぞれの魅力があるが、貸切制のため事前の電話予約は必須である。鳳来寺山や鳳来峡など周辺観光と組み合わせた立ち寄り湯としてもおすすめだ。
泉質
ナトリウム-塩化物泉
温度
36℃ ~ 42℃
供給
一部かけ流し
加温
加温あり
利用
宿泊 可/日帰り 可
入浴料
大人 1000円/子供 500円
営業時間
月火水木金土日祝
10:00 - 14:00◯◯◯◯◯◯◯◯
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3. とうえい温泉 花まつりの湯(愛知県北設楽郡東栄町)

奥三河・東栄町は、鎌倉時代から700年以上にわたり受け継がれてきた伝統神事「花祭」の里として知られる。毎年11月から1月にかけて町内各地区で夜を徹して舞われるこの神事は、悪霊を祓い五穀豊穣と無病息災を祈るもので、1976年には国の重要無形民俗文化財に指定された。とうえい温泉「花まつりの湯」は、その名の通り花祭の文化を色濃く受け継ぐ地に2002年に開業した日帰り温泉施設である。山あいの湯治文化と祭礼信仰が結びついた、奥三河ならではの温泉といえる。 湯の正体は、ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性中性低温泉)。温泉分析書によれば、pHは7.4、源泉温度は32.2℃、湧出量は毎分430リットル、溶存物質総量は5.867g/kgとされる。特筆すべきは、館内の「源泉風呂」だけが源泉をそのまま加水・加温・循環せずにかけ流しで使用している点だ。湯は微黄濁しており、塩化物泉らしい肌あたりの柔らかさと保温効果を実感できる。ただし内湯など他の浴槽は加温・循環・消毒を行っており、施設全体としては全浴槽が源泉かけ流しというわけではなく、一部の浴槽に限られる点は正確に理解しておきたい。 浴場には、岩を組んだ風情ある露天風呂、足を伸ばして横になれる寝湯、腰掛け湯、約80℃のサウナなどが揃う。露天風呂からは、施設の裏手を流れ落ちる名瀑「蔦の渕」——通称「奥三河のナイアガラ」——を望む遊歩道にも歩いて行くことができ、湯上がりの散策も楽しめる。食事処「華の舞」では奥三河名物の五平餅や地元産の鶏肉料理を味わえるほか、畳敷きの休憩室、売店、コイン式マッサージ機も備わり、日帰りでも一日ゆったり過ごせる設備が整っている。 入浴料金は大人800円、小人(3歳〜小学生)350円で、回数券も用意されている。営業時間は10:00〜21:00(最終受付20:00)、定休日は水曜日(祝日の場合は営業)。車では三遠南信自動車道「東栄IC」から約10分、公共交通機関ではJR飯田線「東栄駅」から東栄町営バスで約15分と、奥三河の中では比較的アクセスしやすい。無料駐車場も180台分あるため、花祭が行われる11月〜1月のシーズンや紅葉狩りの帰りに立ち寄る日帰り入浴先としてもおすすめだ。
泉質
ナトリウム-塩化物泉
温度
38℃ ~ 42℃
湧出
動力揚湯
供給
一部かけ流し
加温
加温あり
pH値
pH 7.4
pH
0714
酸性中性アルカリ性
利用
宿泊 不可/日帰り 可
入浴料
大人 800円/子供 350円
営業時間
月火水木金土日祝
10:00 - 21:00◯◯×◯◯◯◯◯
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4. 湯の島温泉(愛知県北設楽郡豊根村)

佐久間ダムが湛える湖の畔、愛知県豊根村の山あいにひっそりと湯を上げるのが湯の島温泉である。ダム建設に伴う地域の変化の中で、富山地区の人々がこの湯を大切に守り続け、村営の共同浴場として今日まで受け継いできた。周囲を深い山に囲まれ、公共交通機関でも自動車でも簡単には辿り着けない立地から、「奥三河の秘湯」「かくれ湯」と呼ばれ、わざわざ訪れる温泉好きの間で静かに語り継がれている。 泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。低張性で弱アルカリ性、とろみを感じるやわらかな肌ざわりが特徴だ。源泉の温度は低く、そのままでは入浴に適さないため加温して供給している。内湯は加温・循環ろ過を行い衛生管理のうえで消毒も実施する一方、露天風呂では源泉の湯口と加温した湯口を併用しており、山の湯らしい自然な湯づかいと衛生的な管理を両立させている。神経痛や筋肉痛、冷え性、疲労回復などに効能があるとされ、静かな湯にゆっくりと浸かることができる。 浴場は岩を組んだ内湯と、竹垣に囲まれた露天風呂の2つ。いずれも大人数人でいっぱいになる小さな浴槽で、観光地化された大型施設とは対照的な、素朴で飾らない雰囲気が魅力である。窓や竹垣の向こうには佐久間ダム湖を抱く山々の緑(あるいは紅葉)が広がり、静寂の中で湯につかる贅沢な時間を過ごせる。館内に食事処はないため、訪れる際は飲食物を持参する必要がある。 営業は土曜・日曜・祝日の13:00〜19:00に限られ、平日は休業する点に注意したい。入浴料は大人440円、小学生330円、小学生未満は無料と手頃だ。露天風呂は冬季(11月頃〜4月末頃)は設備保護のため休止し、内湯のみの営業となるため、露天風呂を目当てに訪れる場合は春から秋にかけての週末を選びたい。佐久間ダムや周辺の集落を巡る奥三河ドライブと組み合わせて訪れるのがおすすめである。
泉質
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
温度
38℃ ~ 42℃
供給
一部かけ流し
加温
加温あり
利用
宿泊 不可/日帰り 可
入浴料
大人 440円/子供 330円
営業時間
月火水木金土日祝
13:00 - 19:00×××××◯◯◯
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5. 尾張温泉 東海センター(愛知県海部郡蟹江町)

名古屋都市圏から車でわずか数十分。愛知県海部郡蟹江町にある尾張温泉東海センターは、1963年に東海ラジオの手で「かにえ温泉東海ヘルスセンター」として開業した歴史を持つ。1966年に温泉の湧出に成功し、当時の愛知県知事・桑原幹根によって「尾張温泉」と命名され、翌年に現在の「尾張温泉東海センター」へと改称した。都市近郊の温泉というと循環利用の施設が多いなか、この温泉は開業以来一貫して天然の湯を大切に守り続けている。 最大の魅力は、地下約1200mから汲み上げる源泉を、加水も加温も循環ろ過も塩素消毒も一切行わずにそのまま浴槽へ注ぐ「完全源泉かけ流し」であることだ。高温源泉(約50℃)4本、低温源泉(約28℃)2本、計6本の自家源泉を巧みにブレンドすることで、機械の力に頼らず自然にちょうどよい湯加減を作り出している。泉質は単純温泉(一部アルカリ性単純温泉)で、無色透明ながらまろやかな肌ざわりが特徴。この徹底したかけ流しの姿勢が評価され、尾張温泉は愛知県で唯一「日本の名湯百選」に名を連ねている。 浴場は巨石をあしらった内湯・露天風呂がスケール豊かに広がり、都市部の日帰り温泉とは思えない開放感を演出する。館内には休憩所やキッズスペース、軽食コーナー、売店も揃い、家族連れでも一日ゆったり過ごせる。敷地内には温泉水を利用した無料の足湯「かにえ足湯の郷」も設置されており、入浴せずとも気軽に源泉の温かさを体感できる。 営業時間は13時から23時(最終入場22時30分)まで、年中無休。料金は大人(中学生以上)が平日700円・土日祝日800円、小人(小学生)は300円で、タオルは別途270円。東名阪自動車道「蟹江IC」から車でわずか3分というアクセスの良さもあり、仕事帰りや週末のふらっとした立ち寄りにも適している。名古屋近郊で本物のかけ流し温泉を求めるなら、まず訪れたい一湯である。
泉質
単純温泉
アルカリ性単純温泉
温度
28℃ ~ 50℃
供給
源泉かけ流し
加温
加温なし
利用
宿泊 不可/日帰り 可
入浴料
大人 700円/子供 300円
営業時間
月火水木金土日祝
13:00 - 23:00◯◯◯◯◯◯◯◯
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6. 半田天然温泉 まるはごんぎつねの湯(愛知県半田市)

愛知県半田市は、童話「ごんぎつね」の作者として知られる新美南吉のふるさとである。半田天然温泉 まるはごんぎつねの湯は、この地に縁の深い物語の名を冠した日帰り温泉施設として親しまれている。運営するのは、地元でジャンボエビフライの名物店として知られる「まるは食堂」で、温泉施設に隣接してフードコート形式の食堂を構え、湯上がりに名物料理を味わえる点も人気の理由のひとつだ。知多半島道路 半田中央インターチェンジから車でわずか1分という好立地も、日常的に立ち寄れる名湯として支持を集める背景にある。 湯は地下1,500メートルから湧出するナトリウム-塩化物強塩泉(高張性弱アルカリ性高温泉)で、源泉温度は59.2℃、pHは7.5前後を示す。ナトリウムイオンや塩化物イオンを豊富に含み、成分総計26g/kgを超える塩分濃度の高さは東海エリアでも屈指とされる。ただし、すべての浴槽が源泉かけ流しというわけではない点には注意したい。露天風呂の一角にある「滝つぼ湯」のみが加水なしの源泉を44〜45℃でかけ流しで供給しており、その他の内湯・露天風呂は加温・循環ろ過と塩素消毒を経て提供されている。かけ流しの湯を求める場合は、滝つぼ湯を目当てに訪れるのがよいだろう。 浴場の見どころは、日本庭園を望む露天風呂に配された多彩な浴槽群だ。洞窟の中に湯を湛えた洞窟風呂、体を横たえて浸かる寝湯、座ったまま楽しむ座湯、歩きながら血行を促す歩行浴に加え、落差3.5メートルから勢いよく湯が流れ落ちる「滝つぼ湯」では、打たせ湯としての爽快感と源泉かけ流しの湯質を同時に味わえる。木の香りが漂う純和風の内湯とサウナ・水風呂も備え、じっくり温まりたい人にも汗を流したい人にも対応する構成となっている。 営業時間は10:00〜22:00(最終受付21:00)、定休日は月曜日(祝日の場合は営業し翌火曜日が休館、毎月26日〜月末は月曜も営業)。入浴料金は平日大人900円・子供400円、土日祝は大人950円・子供450円で、毎月26日の「風呂の日」には割引料金が適用される。無料駐車場60台を完備し車での訪問に便利だが、名鉄河和線の知多半田駅・住吉町駅からもタクシーで約10分とアクセスしやすい。半田運河や新美南吉記念館など周辺の観光スポットとあわせて訪れ、汗を流した後はまるは食堂の名物ジャンボエビフライを味わうのもおすすめだ。
泉質
ナトリウム-塩化物強塩泉
温度
40℃ ~ 45℃
湧出
動力揚湯
供給
一部かけ流し
加温
加温あり
pH値
pH 7.5
pH
0714
酸性中性アルカリ性
利用
宿泊 不可/日帰り 可
入浴料
大人 900円/子供 400円
営業時間
月火水木金土日祝
10:00 - 22:00×◯◯◯◯◯◯◯
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7. THE BEACH KUROTAKE(愛知県知多郡南知多町)

THE BEACH KUROTAKEは、愛知県知多郡南知多町の内海海岸沿いに佇む温泉旅館である。かつて「観光ホテル魚友」として地元で親しまれてきたこの宿は、全面的なリニューアルを経て現在の名を掲げるようになった。看板に掲げるのは「知多半島唯一の源泉掛け流しの宿」という一文で、循環ろ過に頼らない湯使いへのこだわりが、リニューアル後の宿の核となっている。敷地内には自家源泉「KUROTAKEの湯」が湧き、湯気が立ち上る様子を間近に見ることができるのも、この宿ならではの光景だ。 湯の正体はナトリウム-塩化物泉、源泉温度は50.2℃。加水も加温もせず、送り出す湯量そのものを調整することで浴槽の温度を保っており、循環ろ過装置も使用していない。衛生管理のためのごく僅かな塩素消毒は行われているものの、湯そのものは源泉から浴槽へと流れ込んだままの状態に近い。透明感のあるほのかな黄色みを帯びた湯は、かすかな潮の香りをまとい、神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復など幅広い効能が謳われている。 浴場は約60平方メートルの大浴場と露天風呂を男女別に配し、湯船に浸かりながら伊勢湾の水平線を一望できる開放感が身上だ。上層階や4階には、部屋そのものに露天風呂を備えた客室(露天風呂付和洋室A・B、眺望風呂付和洋室)も用意されており、誰にも気兼ねなく源泉を独り占めできる。全24室すべてがオーシャンフロントで、伊勢湾の幸を活かした会食室での食事も宿の楽しみのひとつとなっている。 車なら南知多道路 南知多ICから県道52号・国道247号経由で約15分、無料駐車場は30台分用意されている(予約不要)。電車利用の場合は名鉄知多新線内海駅からの送迎(要予約、15:00〜17:00・翌朝9:00〜11:00)が便利だ。宿泊は1泊2食付き28,400円〜(2名利用時・税込)から。日帰り入浴は行っておらず、温泉は宿泊客だけに開かれた贅沢な時間となる。全室オーシャンフロントという立地から、夏の海水浴シーズンはもちろん、伊勢湾に昇る初日の出を望む冬の朝もまた格別だ。
泉質
ナトリウム-塩化物泉
供給
源泉かけ流し
加温
加温なし
pH値
pH 7.7
pH
0714
酸性中性アルカリ性
利用
宿泊 可/日帰り 不可
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訪問前に確認すること

【東三河山間エリア】 新城市の湯谷温泉には、日帰り入浴が可能な宿が2軒残る。はづ木の湯は加水も循環もない源泉かけ流しである。ただし日帰り入浴は昼食付きプラン限定で、11:00〜14:30の利用は要予約となる。旅荘みついは、公式サイトによれば内湯が加温のうえで100パーセント源泉かけ流しである。露天風呂・貸切風呂は加水・循環の有無が公表されていない。湯谷温泉の宿のなかで、現在日帰り入浴を受け付けるのは旅荘みついのみである。10:00〜14:00の1時間単位貸切制で、大人1,000円。両宿ともJR飯田線 湯谷温泉駅から徒歩約3分の距離にある。

東栄町のとうえい温泉花まつりの湯は、館内の「源泉風呂」だけが加水・加温・循環なしのかけ流しである。ほかの浴槽は加温循環と消毒を行い、施設全体では一部かけ流しの湯づかいとなる。営業は10:00〜21:00、大人800円、定休日は水曜日。豊根村の湯の島温泉は、佐久間ダム湖畔にある村営浴場で、土曜・日曜・祝日の13:00〜19:00のみ営業する。内湯は加温・循環・消毒を行い、露天風呂は源泉の湯口と加温した湯口を併用する一部かけ流しである。両施設とも三遠南信自動車道のICから車で20〜30分ほどかかる山間部にある。公共交通の便数は限られるため、車での訪問が現実的だ。

【尾張平野エリア】 海部郡蟹江町の尾張温泉東海センターは、愛知県で唯一「日本の名湯百選」に選ばれた温泉である。自家源泉を加水・加温・循環ろ過・塩素消毒を行わずにブレンドした、完全源泉かけ流しの湯を使う。東名阪自動車道 蟹江ICから車で約3分と近く、名古屋都市圏からも訪れやすい。営業は13:00〜23:00(最終入場22:30)で年中無休、料金は平日大人700円・土日祝800円。日帰り入浴専用の施設で、宿泊設備はない。

【知多半島エリア】 半田市の半田天然温泉まるはごんぎつねの湯では、加水なしの源泉かけ流しは露天風呂の「滝つぼ湯」のみで、ほかの浴槽は加温循環と消毒を行う。知多半島道路 半田中央ICから車で約1分で、営業は10:00〜22:00、平日料金は大人900円である。入れ墨・タトゥーのある客は入館できない点には注意したい。南知多町のTHE BEACH KUROTAKEは、伊勢湾を望む高台に建つ宿泊専用の温泉旅館で、「知多半島唯一の源泉掛け流しの宿」を掲げている。加水・加温を行わず送湯量で湯温を調整し、循環ろ過も行わない(衛生管理のための塩素消毒はごく僅かにある)。日帰り入浴はできず、1泊2食付き28,400円〜(2名利用時・税込)の宿泊が前提となる。南知多道路 南知多ICから車で約15分、電車の場合は名鉄知多新線 内海駅から要予約の送迎を利用する。

※本記事に掲載している情報(入浴料金・営業時間・泉質データ等)は、リサーチ時点の情報をもとに作成しています。誤りや変更が生じている可能性もあります。最新の情報については、各施設の公式サイトや観光協会等でご確認ください。

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