愛媛県の秘湯・名湯 10選 — 道後温泉から伊予の三湯、瀬戸内の海水温浴まで、伊予の湯文化を巡る

愛媛県は、四国の北西部に位置し、瀬戸内海と宇和海に面した温暖な気候に恵まれた「伊予の国」である。その湯文化の中心にあるのが、日本書紀にも記される道後温泉だ。約3,000年の歴史を持つとされる日本最古級の温泉のひとつであり、聖徳太子や舒明天皇、夏目漱石、正岡子規など、時代を超えた数多の人物がその湯に親しんできた。さらに愛媛には、道後温泉・鈍川温泉・本谷温泉という「伊予の三湯」と呼ばれる古湯の系譜があり、いずれも平安以前の伝説や文献に湯の発見譚が残されている由緒ある名湯である。地理的にも変化に富み、北は瀬戸内海と「しまなみ海道」が結ぶ多島美の世界、中央には西日本最高峰の石鎚山系が聳え、南は四国カルストや宇和海のリアス式海岸が広がる。城下町・港町・遍路道・農山漁村と、多彩な風景に湯が溶け込んでいるのが愛媛の温泉の魅力である。今回は、そのなかから松山周辺の名湯、東予の地下深くから湧くモール泉や鉱泉、南予の硫黄泉、そして瀬戸内海の海水を活かしたタラソ施設まで、特に個性際立つ10か所を厳選した。


1. 道後温泉 ふなや(愛媛県 松山市)

道後温泉随一の老舗旅館として、約400年の歴史を誇る純和風旅館である。寛永年間(1627年頃)に「鮒屋旅館」として創業し、夏目漱石、正岡子規ら文豪をはじめ、皇族方も宿泊された格式高い宿として知られる。道後温泉本館から徒歩圏内に位置し、敷地内には約1,500坪の自然庭園「詠風庭(えいふうてい)」が広がる。小川と苔むした石組み、四季折々の樹木が織りなす景色は、館内の廊下を歩くたび視界に飛び込んでくる名園である。 泉質は道後温泉のアルカリ性単純温泉で、源泉温度46.8℃、pH9.1の高アルカリ性。湯使いは100%源泉で、加水を一切行わない贅沢な使い方は道後の旅館の中でも屈指である。無色透明でなめらかな肌触りの湯は古来「美人の湯」と称えられ、神経痛、皮膚病、リウマチ、痛風、慢性消化器病、貧血症などに効能があるとされる。大浴場は檜造りの「檜湯」と伊予青石を用いた「御影湯」の2か所があり、いずれも露天風呂とサウナを備える。朝夕で男女が入れ替わるため、宿泊者は両方の湯を堪能できる。日帰り入浴は1,800円(入湯料1,650円+入湯税150円)で11:30〜22:00まで利用可能。庭園内の無料足湯も12:00〜20:30に開放されている。道後温泉駅から徒歩3分、松山空港からリムジンバスで約40分。
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2. 鈍川温泉ホテル(愛媛県 今治市)

伊予の三湯のひとつ、鈍川温泉を代表する温泉旅館である。今治市玉川町、奥道後玉川県立自然公園内の鈍川渓谷に隣接し、平安時代に湯が湧出したと伝えられる。江戸時代には今治藩の湯治場として武士や領民に親しまれ、明治4年(1871年)に旧今治藩が温泉場として整備、大正14年(1925年)に温泉組合が発足、昭和27年(1952年)の道路整備を契機に現代的な温泉街が形成された。 泉質は低張性アルカリ性冷鉱泉で、pH9.9という非常に高いアルカリ性とラドンを多く含むのが特徴。源泉温度は約20℃と冷鉱泉のため加温して使用されるが、絹のような滑らかな湯ざわりから「美人の湯」として古くから親しまれている。神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復に加え、美肌効果を求める湯客が後を絶たない。露天風呂からは鈍川渓谷の四季折々の風景を眺めることができ、新緑、清流、紅葉、雪景色と、季節ごとに異なる表情を楽しめる。客室は全28室で、うち5室には温泉付き客室を完備。日帰り入浴は大人500円、小人250円、6:00〜17:00と早朝から利用できるリーズナブルさも魅力。今治湯ノ浦ICから車で約25分、JR今治駅からせとうちバスで約30分で、しまなみ海道観光や今治タオル産地巡りの拠点としても便利である。
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3. 本谷温泉館(愛媛県 西条市)

伊予の三湯のうち最古とされる古湯で、その歴史は驚くほど深い。日本書紀には西暦639年、第34代舒明天皇が皇后(のちの斉明天皇)とともに伊予温湯に滞在したとの記録があり、約1,300年以上の歴史を持つ。大明神川上流の山峡、伊予三芳駅の南西約5kmの静かな里山に佇み、四季折々の渓谷美を楽しめる。2026年4月9日には三福グループが運営を引き継ぎ「SPA P・SPO本谷温泉」として大規模リニューアルされ、フィンランドサウナやカラオケ室、キャンプ場などの新設備が加わった。 泉質は低張性アルカリ性冷鉱泉で、源泉温度は約19℃のため加温して提供されている。無色透明・無臭の柔らかな湯は、肌に触れた瞬間にすっと馴染むような優しさを湛え、古くから「美人の湯」として地元の人々に愛されてきた。神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器系病、冷え症、疲労回復、慢性皮膚病、慢性婦人病など効能の幅は広い。施設は本館と新館の2棟構成で、本館には内風呂と貸切家族風呂、新館には内風呂・露天風呂・サウナ・水風呂を備える。日帰り入浴は大人700円、小人350円、家族風呂は90分3,000円。営業時間は10:00〜22:00(受付終了21:30)、年中無休。松山自動車道西条ICから車で約15分、JR壬生川駅からバスで「温泉館前」下車すぐ。
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4. 祓川温泉(愛媛県 宇和島市)

愛媛と高知の県境近く、宇和島市津島町槇川の山深い里に湧く、四国でも珍しい硫黄泉として知る人ぞ知る秘境の日帰り温泉である。ログハウス風の素朴な建物が緑豊かな山あいにひっそりと佇み、訪れる者を非日常の静けさへと誘う。源泉設備の不具合で臨時休業することもある小さな共同浴場であるが、そのささやかさこそが、この温泉の魅力でもある。 泉質は単純硫黄冷鉱泉で、pHは約8.9のアルカリ性、源泉温度は約16℃。冷たい源泉を昔ながらの薪焚きでじっくり温める手間のかかる方式を守り続けており、浴室にはほんのりと木の燃える香りが漂う。源泉かけ流しのトロリとした湯ざわりが特徴で、硫黄の効用により入浴後は素肌に潤いが残ると評判。皮膚病、高血圧症、動脈硬化症、神経痛、冷え性、疲労回復など幅広い効能が期待できる。施設は一般風呂のさくら湯・うめ湯と、3棟の家族風呂(さぎそう湯・りんどう湯・もみじ湯)に分かれており、それぞれ50分単位で貸切利用が可能。一般風呂は大人450円、小人150円、65歳以上350円とリーズナブル。営業は10:00〜20:30(受付19:30まで)、毎月1日・20日と年末年始が定休。宇和島市中心部から車で約1時間、山道のため冬季は路面凍結に注意したい。源泉設備の不具合による臨時休業の可能性があるため、訪問前の電話確認が確実である。
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5. 国民宿舎 古岩屋荘(愛媛県 上浮穴郡 久万高原町)

国指定名勝「古岩屋」の奇岩がそそり立つ景勝地に建つ、久万高原町唯一無二の一軒宿である。1974年(昭和49年)開業の公共の宿で、四国八十八ヵ所霊場のちょうどまんなかに位置することから、お遍路さんたちの憩いの場としても親しまれてきた。久万高原町の中心部から北西へ約9キロ、深い山々と清流に囲まれた静かな環境は、日々の喧騒を離れてのんびりと過ごすには最適なロケーションである。 古岩屋温泉の泉質はpH8.9のアルカリ性単純冷鉱泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)で、源泉温度は13.8℃と冷たいため、適温まで加温して浴槽に注がれている。アルカリ性ならではのとろりとした肌ざわりが特徴で、入浴後は肌がしっとりと滑らかになると評判である。古くから湯治場として地元住民に利用されてきた歴史があり、美肌効果、リューマチ、疲労回復、冷え性改善などの効能が期待できる。浴場は男女別の大浴場で、自然石をふんだんに使った趣のある岩風呂が自慢。大きなガラス窓からは古岩屋の雄大な岩肌や四季折々の山の景色を眺めることができる。宿泊客には「キジそば」や「石鎚いのししカレー」など、この地ならではの郷土料理も楽しめる。日帰り入浴は12:00〜20:00(札止め19:30、水曜定休)で大人500円、冬期(1月1日〜2月28日)は15:00からの営業。松山ICから国道33号経由で約50分、駐車場50台完備。
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6. 八幡浜黒湯温泉 みなと湯(愛媛県 八幡浜市)

中国・四国地方では初めてとなる「黒湯(モール泉)」を楽しめる、八幡浜唯一の温泉施設である。みかんと魚の町として知られる八幡浜は、九州への玄関口となるフェリーターミナルを擁する港町で、その港のすぐそばに建つこの公衆浴場は、地元住民から観光客、長距離フェリー利用者まで幅広く愛されている。施設は2018年にリニューアルされ、清潔感のある現代的な空間が広がる。 最大の特徴は、地下約950メートルから汲み上げられる「黒湯」と呼ばれるモール泉である。長い年月をかけて地中の植物由来の有機質(フミン酸など)が溶け込んだ湯は、紅茶のような琥珀色から黒褐色を呈し、見た目のインパクトもさることながら、その肌触りは絶品。泉質は「含鉄(II)-ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉」(低張性アルカリ性冷鉱泉)で、保湿・保温効果に優れ、湯上がりの肌がしっとりすべすべになることから「美人の湯」として地元で親しまれている。広々とした内湯のほか、檜風呂と岩風呂の露天風呂(こちらは塩湯を使用)、男湯85度・女湯80度の遠赤外線ガスサウナ、地下水を使用した水風呂を完備。サウナーからの評価も高い。営業時間は9:00〜23:00(札止め22:30)、年中無休。料金は平日大人700円、土日祝800円、毎週水曜日は100円引きのサービスデー。専用駐車場37台無料。九州・別府や臼杵からのフェリーで八幡浜港に到着したら、まず立ち寄りたい一湯である。
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7. マイントピア別子 別子温泉〜天空の湯〜(愛媛県 新居浜市)

かつて「東洋一」とうたわれた別子銅山の産業遺産を活かした観光施設「マイントピア別子」の本館4階にある日帰り温泉である。1691年(元禄4年)の開坑から283年にわたり住友グループの礎を築いた別子銅山は、1973年の閉山後もその歴史を伝える坑道見学や鉱山鉄道などで人気を集めており、温泉施設は2016年4月にそれまでの「ヘルシーランド別子」を全面改装してリニューアルオープン。標高約170メートルの端出場(はでば)エリアにあり、深い山並みと国領川の渓谷を見下ろす絶景から「天空の湯」と名づけられた。 源泉は「別子鉱泉第3源泉」で、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(低張性中性冷鉱泉)、pH7.1のやさしい中性泉。冷鉱泉のため加温して提供されるが、塩化物と炭酸水素塩を程よく含み、浴後は肌がしっとりと潤う。神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・五十肩・疲労回復など、一般的適応症全般に効果が期待できる。浴場は「木の湯」と「石の湯」の2タイプがあり、約1週間ごとに男女が入れ替わる。新居浜市企業の技術による人工炭酸泉(約37.8度)と酸素泉(約42.6度)の露天風呂、壺湯、寝ころび湯、ジェットバス、遠赤外線サウナと水風呂など、バラエティ豊かな浴槽を完備。追加料金(450円)で岩盤浴と岩塩浴も利用できる。営業時間は10:00〜22:00(最終受付21:00)、大人650円、65歳以上550円、小中学生300円、幼児200円。新居浜ICから車で約15分、JR新居浜駅からせとうちバスで約20分。観光坑道や砂金採り体験、キッズパーク、レストランも併設され、1日中楽しめる複合施設である。
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8. オーベルジュ内子(愛媛県 喜多郡 内子町)

歴史ある木蝋(もくろう)の町・内子の龍王公園内に佇む、和のオーベルジュである。江戸後期から明治にかけて木蝋生産で栄えた内子町は、伝統的な町並みが今も残る景観の町。その町並みから少し離れた静かな環境に建ち、内子産の杉と和紙に包まれた和モダンな空間と、全5室の離れ形式(プライベートヴィラ・スイートヴィラ)でテレビや時計を排した「何もしない贅沢」を体験できる宿として知られる。シェフ自ら目利きした内子産・愛媛県産の食材を薪火で調理する独創的なフレンチ料理も大きな魅力である。 温泉は低張性弱アルカリ性泉で、pH値はなんと10を超える強アルカリ性。源泉かけ流しの湯は、しっとりとしたぬめりを伴う独特の肌触りで、入浴後の肌がつるつるになると評判である。神経痛や筋肉痛、関節痛、疲労回復、美肌効果などに良いとされる。大浴場は愛媛特産の伊予の青石をふんだんに使い、全面ガラス張りの開放感ある設計が魅力。男女別の内湯のほか、青石を敷き詰めた露天風呂からは内子町の町並みと四季折々の自然が一望できる。さらに本格ドライサウナ(約92〜94度)と水風呂(約15〜20度)、外気浴用の整い椅子も完備され、温泉とサウナのどちらも本格的に楽しめる稀有な施設である。日帰り入浴は11:00〜20:30(最終受付20:00、水曜定休)、町外大人1,000円、子供500円。宿泊は1泊2食付き42,200円〜。松山自動車道・内子五十崎ICから約10分、JR内子駅からタクシーで5分、駐車場200台無料。
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9. 媛彦温泉(愛媛県 松山市)

松山市畑寺3丁目、四国八十八ヶ所霊場第50番札所「繁多寺」の麓に位置する、地下1,000メートルから湧き出す天然温泉の日帰り施設である。地元住民に深く愛される松山市民の憩いの湯として知られ、大浴場と家族風呂の両方を充実させた構成で、観光客にも気軽に立ち寄れる存在となっている。泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)で、肌当たりの柔らかな滑らかな湯ざわりが特徴。神経痛、筋肉痛、関節痛、肩こり、五十肩、冷え性、疲労回復など幅広い効能が期待できる。 最大の特徴は、その多彩な浴槽群である。大浴場には男女合わせて9種類(女湯は10種類)の湯船を擁し、マイクロバブルが浮かぶ露天風呂、電気風呂、全長36.5メートルの歩行浴「リハビリの湯」、媛彦温泉オリジナルの「アクアレビュー」など、他では味わえない多様な入浴体験が楽しめる。床面全体には遠赤外線を放出するマテラ石が敷き詰められており、足元から温かさが伝わるとともに滑りにくい。さらに家族風呂は全20室を完備し、24時間営業(平日要予約)で利用可能な点が大きな魅力。露天風呂・サウナ・水風呂を備えた贅沢なタイプから、高野槇の檜風呂、マテラ石の標準タイプまで全7種類のバリエーションがある。料金は大浴場が大人平日700円・土日祝750円、朝湯(9-11時/翌4-7時)は500円とさらにお得。家族風呂は60分3,000円〜。松山ICから約20分、無料駐車場150台完備。
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10. マーレ・グラッシア大三島(愛媛県 今治市 大三島町)

しまなみ海道の途中、瀬戸内海に浮かぶ大三島の海岸沿いに立地する海洋温浴施設である。施設名の「マーレ・グラッシア」はイタリア語で「海の恵み」を意味し、海水・海藻・海の気候を組み合わせた「タラソテラピー(海洋療法)」の考え方を取り入れた、西日本でも数少ない複合型リラクゼーション施設である。なお、本施設は温泉法上の温泉ではなく、瀬戸内海の海水を加温して活用したタラソテラピー(海水温浴)施設である点に留意されたい。眼前には瀬戸内海の穏やかな水面と多島美が広がり、しまなみ海道のサイクリストや観光客の疲れを癒す憩いの場として親しまれてきた。 最大の特徴は、瀬戸内海から汲み上げた海水を加温して提供する「海水風呂」である。海水に豊富に含まれるナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウムといったミネラルやイオンが皮膚を通じて体に吸収され、新陳代謝の促進、保温効果、肌の引き締めといったタラソテラピー本来の効能が期待できる。海水の塩分濃度は通常の水道水とは比べ物にならないほど高く、体への負担も大きいため、海水浴槽の入浴時間は5分を目安とすることが推奨されている。浴場には海水風呂のほか、ジェットの効いたマッサージバス、寝湯、歩行浴、季節ごとに薬草やゆずなどを浮かべるイベント風呂、92〜93℃の遠赤外線ガスストーブ式サウナ、18℃のかけ流し水風呂と多彩な浴槽が揃う。圧巻は瀬戸内海を一望できる露天風呂で、夕暮れ時には水平線に沈む夕日を眺める入浴が楽しめる。営業時間は10:00〜20:00(札止め19:30)、毎週水曜日と2月第1火〜木曜日が定休。料金は大人700円、小人350円、高齢者560円。タオル・石鹸・シャンプーは持参または購入。しまなみ海道大三島ICから車で約15分、駐車場60台無料。大山祇神社参拝やしまなみ海道サイクリングと組み合わせて訪れたい一湯である。
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総まとめ — 愛媛の湯を旅する前に知っておきたいこと

愛媛県の温泉は、大きく中予・東予・南予の3つのエリアに分けて巡ると効率的である。

【中予(松山周辺)エリア】 道後温泉ふなや、媛彦温泉、国民宿舎古岩屋荘、オーベルジュ内子、本谷温泉館の5施設がこのエリアまたは隣接エリアに位置する。松山市内には道後温泉ふなやと媛彦温泉があり、両者は車で約20分の距離。1日目は道後温泉ふなやに宿泊し、本館や別館飛鳥乃湯泉、商店街散策と組み合わせて道後温泉郷の風情を満喫し、2日目に媛彦温泉で気軽な日帰り入浴を楽しむのが王道である。さらに足を伸ばして久万高原町の古岩屋荘で四国八十八ヵ所霊場の中間地点でお遍路文化に触れ、内子町のオーベルジュ内子で和モダンな滞在とフレンチ料理を堪能する2泊3日プランも組める。本谷温泉館は東予寄りだが松山ICから車で約1時間圏内のため、中予と東予をつなぐ立ち寄り湯として最適だ。

【東予(今治・西条・新居浜)エリア】 鈍川温泉ホテル、本谷温泉館、マイントピア別子、マーレ・グラッシア大三島がこのエリアに含まれる。今治を起点とすれば、まず鈍川温泉ホテルで「伊予の三湯」の渓谷美と美人の湯を堪能し、しまなみ海道へ。大三島で大山祇神社を参拝し、マーレ・グラッシア大三島で瀬戸内海を望むタラソテラピーを体験するのが島巡りの定番コース。さらに本谷温泉館(西条市)と別子温泉天空の湯(新居浜市)を組み合わせれば、伊予の三湯の古湯と東洋一の銅山遺産を一度に巡る東予深堀りプランが完成する。本谷温泉館とマイントピア別子は車で約30分の距離である。

【南予(宇和島・八幡浜・内子)エリア】 祓川温泉、八幡浜黒湯温泉みなと湯、オーベルジュ内子がこのエリアに位置する。松山自動車道を南下し、内子町でオーベルジュ内子に滞在、伝統的町並みを散策した後、八幡浜港へ。みなと湯で珍しいモール泉に浸かり、九州方面のフェリー旅と組み合わせるのも一興である。さらに足を伸ばして宇和島市の祓川温泉まで向かえば、四国でも珍しい硫黄泉を山深い秘境で味わえる。内子から八幡浜まで車で約45分、八幡浜から祓川温泉まで車で約1時間と距離はあるが、南予の自然と港町文化を満喫できる充実の2泊3日プランが組める。

全体として、愛媛県の温泉巡りにはレンタカーが不可欠である。道後温泉郷や媛彦温泉、八幡浜黒湯温泉みなと湯のように公共交通機関でアクセスしやすい施設もあるが、祓川温泉や古岩屋荘、本谷温泉館などは山間部にあり、バスの便数が極めて限られるため車での移動が圧倒的に効率的だ。また、しまなみ海道(西瀬戸自動車道)は本州側の尾道(広島県)と今治を結ぶ全長約60kmの自動車道で、大三島や伯方島など島々を巡りながら愛媛入りするルートとして魅力的である。九州(別府・臼杵)からのフェリーで八幡浜港に上陸するルートも、南予を起点とした旅程に活用できる。冬季(12月〜2月)は石鎚山系や四国カルストなど山間部で積雪・路面凍結が発生するため、スタッドレスタイヤの装着を推奨する。本谷温泉館や祓川温泉のように改修・設備不具合等で臨時休業となる施設、不定休の施設、季節により営業時間が変動する施設もあるため、訪問前に必ず最新の営業状況を公式サイトや電話で確認してほしい。

※本記事に掲載している情報(入浴料金・営業時間・泉質データ等)は、リサーチ時点の情報をもとに作成しています。誤りや変更が生じている可能性もあります。最新の情報については、各施設の公式サイトや観光協会等でご確認ください。

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