立山黒部アルペンルートは、標高3000m級の山々が連なる北アルプスを貫く世界でも有数の山岳観光ルートとして、毎年多くの観光客が訪れています。本記事では、2025年の最新情報をもとに、料金体系から予約方法、アクセス方法、おすすめ宿泊施設まで、立山黒部アルペンルートを完全攻略するための情報を詳しくご紹介します。
立山黒部アルペンルートとは
長野県大町市「扇沢駅」から富山県立山町「立山駅」までの総延長37.2km、最高地点2450mを、乗り物を乗り継ぎながら巡るため、どなたでも気軽に、雄大な自然や絶景をお楽しみいただくことができます。

2025年の主な変更点
立山トンネル電気バス運行開始 2025年より、トロリーバスに代わり電気バスの運行を開始しました。日本の電気バス運行としては最高所の2,450mの所を走ります。これにより、より環境に優しく快適な移動が可能になりました。
【最重要】料金体系と割引制度
基本料金(2025年)
通常価格
- 扇沢駅~立山駅(片道):大人10,940円、小人5,480円
- 往復:大人約22,000円、小人約11,000円
夏の早割10(6-8月限定) 利用日10日前までの予約で通常料金より約1割安くなる割引きっぷ。例えば扇沢から立山駅までの片道料金は、大人9,800円(通常1万940円)、小人4,900円(通常5,480円)となっている。
料金区分
大人:12歳以上、小人:6歳~12歳未満、幼児:1歳~6歳未満、乳児:1歳未満
障がい者割引
障がい者割引(普通運賃の5割引)は日本国内の各自治体が発行する身体障害者手帳」、「療育手帳」、「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けている方を対象として運行会社毎に適用します。
予約方法|WEBきっぷが圧倒的におすすめ
WEBきっぷのメリット
- 事前予約で安心:事前に出発駅(立山駅・扇沢)の乗車予約ができます。きっぷ売場に並ばず、自動受取機で受け取り、ラクラクご乗車!
- クレジット決済対応:クレジットカード(VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubの各ブランド)の一括決済にて承ります
- 5日間有効:きっぷの有効期間は、乗車予約日(立山駅もしくは扇沢駅のご予約乗車時刻)から起算して片道・往復ともに5日間です
WEBきっぷ購入手順
STEP 01:会員登録 (メールアドレスが必要です) STEP 02:日付・乗車時刻・区間 を選択 STEP 03:クレジットカードで購入 STEP 04:購入完了メールが届く (受取QRコード付) STEP 05:入口駅の受取機にて QRコードできっぷを受取
販売期間
販売期間:3月14日(金)午後3時00分~8月30日(土)午後3時00分 夏の早割10:販売期間:4月4日(金)午前10時00分~8月21日(木)午後3時00分
アクセス方法|6つの乗り物完全ガイド
立山黒部アルペンルート内では、様々な特徴のある6つの乗り物を乗り継ぎ移動します。各乗り物の詳細をご紹介します。
富山県側からのアクセス
1. 立山ケーブルカー(立山駅~美女平)
- 所要時間:7分
- 運転間隔:約20分間隔
- 美女平と立山駅までの標高差500m、最大29度の急斜面を2台の車両がつるべ式に昇降しています
2. 立山高原バス(美女平~室堂)
- 所要時間:約50分
- 運転間隔:約40分間隔
- 「雪の大谷」で有名な室堂から美女平の、標高差1,500mの高原を走ります。全員着席制なので快適に車窓見学を楽しむことが出来ます
3. 立山トンネル電気バス(室堂~大観峰)【2025年新登場】
- 所要時間:約10分
- 2025年より、トロリーバスに代わり電気バスの運行を開始しました。日本の電気バス運行としては最高所の2,450mの所を走ります。主峰・雄山の直下を貫き、全長3.7kmの区間を運行します
長野県側からのアクセス
4. 関電トンネル電気バス(扇沢~黒部ダム)
- 所要時間:約16分
- 扇沢駅と黒部ダム駅を結ぶ関電トンネル。平均10度、最大13度の急勾配の関電トンネル内は夏でも気温は10度前後
5. 黒部ケーブルカー(黒部ダム~黒部平)
- 所要時間:約5分
- 全線地下式のケーブルカー
6. 立山ロープウェイ(黒部平~大観峰)
- 所要時間:約7分
- 断崖絶壁にせり出すようにして建つ駅の屋上からは黒部湖や後立山連峰が一望
営業期間とベストシーズン
2025年営業期間
立山黒部アルペンルートが、2025年は4月15日(火)~11月30日(日)の期間に営業されることが先日に発表された
シーズン別おすすめ
春(4月-6月):雪の大谷シーズン 雪の大谷 開催期間:2025年4月15日(火)~6月25日(水) 高さ最大20メートルの雪の壁に囲まれた道を歩けるのはこの時期だけ!
夏(7月-8月):高山植物と避暑
- 高山植物が美しい時期
- 東西に9km南北に3kmもある弥陀ヶ原高原。湿原内には木道が整備されており、7月~8月に見ごろを迎える高山植物を観に多くの人が訪れます
秋(9月-11月):紅葉シーズン 立山黒部アルペンルートの紅葉は、例年9月中旬頃から室堂平付近より始まります
アルペンルート宿泊施設完全ガイド
室堂エリアの人気宿泊施設
1. みくりが池温泉
- 料金:12,030円〜
- 定員:120名
- 営業期間:4月15日〜11月24日(宿泊まで)
- 特徴:みくりが池温泉は標高2410m、日本一高い場所にある天然温泉です
- アクセス:室堂ターミナルから当館までは徒歩で 「約15分」の道のりです
2. らいちょう温泉雷鳥荘
- 料金:12,000円〜
- 定員:260名
- 営業期間:4月15日〜11月24日(宿泊まで)
- 特徴:天然記念物の雷鳥に出会える可能性が高いエリアに位置
- 日帰り入浴:受付時間 11:00〜20:00 料金 1,000円
3. ホテル立山
- 料金:26,400円〜
- 定員:260名
- 営業期間:4月15日〜11月29日
- 特徴:標高2450メートル、星にいちばん近いリゾート
その他のエリア別宿泊施設
弥陀ヶ原エリア
- 弥陀ヶ原ホテル:20,900円〜
- 国民宿舎天望立山荘:14,000円〜
雷鳥沢エリア
- 雷鳥沢ヒュッテ:11,500円〜
- ロッジ立山連峰:11,500円〜
アクセス拠点と交通手段
富山県側からのアクセス
電鉄富山駅まで
- JA富山駅から徒歩約10分
- 富山空港からバス約20分
立山駅まで
- 富山地方鉄道立山線で約1時間
長野県側からのアクセス
扇沢駅まで
- JR信濃大町駅からバス約40分
- 長野駅から直通バス約1時間30分
混雑回避と快適な観光のコツ
混雑しやすい時間帯
一般的に混雑する時間帯は 立山駅・扇沢(室堂方面):9~11時 室堂:13~15時頃 になります
混雑回避のポイント
- 早朝出発:午前8時前の便を狙う
- 平日利用:土日祝日を避ける
- 事前予約:WEBきっぷで確実に予約
- 宿泊利用:日帰りより宿泊でゆったり観光
持参すべき持ち物チェックリスト
必携アイテム
- 防寒着:標高2450mは夏でも寒い
- 雨具:山の天気は変わりやすい
- 歩きやすい靴:ハイヒールやサンダルは不適切
- 日焼け止め:高地は紫外線が強い
- 現金:山小屋では基本的に現金のみ
服装のポイント
平地よりも気温が下がる高地での散策では、服装はとても大切です。汗の乾きの早い素材や風を通しにくい服を用意されると良いでしょう。また朝晩の冷え込み、昼間との寒暖差が大きいため、着脱しやすい上着を持っていくことをおすすめします
モデルコースと所要時間
日帰りコース
扇沢→立山駅ルート(所要時間:約8時間)
- 扇沢駅(8:00発)
- 黒部ダム(9:00-10:00)観光1時間
- 大観峰(11:30-12:00)昼食・休憩
- 室堂(13:00-15:00)散策・温泉2時間
- 立山駅(17:00着)
1泊2日コース
1日目:扇沢→室堂(宿泊) 2日目:室堂散策→立山駅
注意事項とマナー
環境保護への配慮
室堂は国立公園の 中にあります 動植物の採取はおやめください ゴミはできるだけ お持ち帰りください
安全面での注意
山の道は険しく滑りやすく ハイヒールやサンダルなどは 安全面からおすすめしません
まとめ|立山黒部アルペンルートを120%楽しむために
立山黒部アルペンルートは、日本が誇る山岳観光ルートです。2025年からの電気バス導入により、より環境に優しく快適な旅行が可能になりました。
成功のポイント
- 事前予約必須:WEBきっぷで確実に予約
- 適切な服装:標高差を考慮した重ね着スタイル
- 余裕のあるスケジュール:宿泊利用でゆったり観光
- 早めの行動:混雑を避けて快適な旅を
標高2450メートルの雲上世界で、6つの乗り物に乗りながら楽しむ非日常の体験。立山三山や剱岳の雄大な山々、みくりが池の美しい火山湖、そして日本一高所の温泉での癒し。これらすべてがあなたを待っています。
次の休暇には、ぜひ立山黒部アルペンルートで忘れられない山岳リゾート体験をお楽しみください。事前の準備をしっかりと行い、北アルプスの絶景と自然の素晴らしさを存分に満喫していただければと思います。