福島県福島市の磐梯吾妻スカイライン入口、標高750メートルに位置する高湯温泉は、約400年前の慶長12年(1607年)に開湯した奥州三高湯の一つに数えられる秘湯です。伊達家家臣の菅野国安が温泉地を開いたとされ、古くは信夫高湯と称され、蔵王高湯、白布高湯とともに奥羽三高湯として栄えてきました。その薬効の高さから「東北の草津」の異名を持つ名湯として知られています。
高湯温泉の最大の特徴は、開湯以来400年以上にわたって人の手を一切加えることなく、自然湧出する源泉を自然の高低差を利用して引湯し、加水・加温も一切行わない100%源泉かけ流しの"ありのままの本物の温泉"を提供していることです。温泉地全体で「源泉かけ流し宣言」を行った日本で8番目の温泉地でもあります。
青白く濁った硫化水素型の硫黄泉は、街全体から漂う独特の硫黄の香りとともに、国内トップクラスの抗酸化力を持つことが実証されています。新陳代謝を高め、老化や疾病の原因となる活性酸素を抑制する効果があります。9軒の温泉宿と1つの共同浴場「あったか湯」があり、すべての施設で源泉100%かけ流しの湯を楽しむことができます。
温泉街は「温泉以外何もない」ことでも有名で、代々の宿主たちによって『一切の鳴り物を禁ずる』という暗黙の掟が厳守されてきました。派手さを戒め、天与の恵である温泉と豊かな自然環境を地域全体で護り続けてきたからこそ、吾妻山の四季折々の自然の豊かさに包まれた、古来から続く湯治場の情緒あふれる佇まいが現代も残っています。磐梯吾妻スカイラインの拠点としても人気が高く、浄土平や吾妻小富士への登山基地としても利用されています。
車:
東北自動車道・福島西ICより約30分(16.5km)
東北自動車道・福島飯坂ICより約30分
東北中央自動車道・福島大笹生ICより約25分(15.8km)
公共交通機関:
JR東北新幹線・福島駅より福島交通路線バス「高湯温泉」行で約40分、「高湯温泉」バス停下車
1日3〜5本程度の運行(本数が少ないため事前確認要)
東京からのアクセス:
JR東京駅より東北新幹線で約90分、福島駅下車後、路線バスで約40分
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深い森林・渓谷の自然豊かな環境
源泉100%かけ流し・特色泉質・歴史価値
400年以上の歴史と湯治文化、源泉かけ流し宣言など歴史・文化のある温泉です。
にぎやかさとは無縁で、白濁した湯と素朴な宿の佇まいが「秘湯」らしい雰囲気を醸し出します。
ただ、福島駅からバスまたは車で30〜40分と都市部からも比較的近く、冬場もアクセスしやすいです。
本格的な硫黄泉を感じ、のんびり過ごしたい方におすすめです。