



富山県下新川郡朝日町の山間、小川の上流部渓谷に位置する小川温泉は、1617年(元和3年)に開湯した400年以上の歴史を誇る名湯です。越中四名湯の一つに数えられ、「子宝の湯」「湯治の湯」として古くから親しまれてきました。明治19年(1886年)創業の「ホテルおがわ」および湯治部の「不老館」が、長いトンネルを抜けた先の行き止まりに佇む、究極のプライベート感を持つ山間の一軒宿です。
温泉の最大の特徴は、湯の華が凝固してできた天然記念物指定の洞窟野天風呂です。宿から徒歩7-8分(約750m)の場所にあるこの洞窟風呂は、完全な自然の中で温泉を楽しめる、まさに秘湯の醍醐味を味わえる施設です。そのすぐそばには女性専用の野天風呂「蓮華の湯」もあり、渓流と山々の景色を眺めながらの入浴は格別です。館内には男女別の大浴場、直径3メートルの檜桶露天風呂、岩風呂露天など、合計5つの特色ある湯処があります。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、県内でも珍しい炭酸水素塩泉です。100%源泉掛け流しの湯は、毎分400-470リットルという豊富な湧出量を誇り、加水・加温なしで提供されています。炭酸水素塩泉特有の柔らかく滑らかな肌触りで、「美肌の湯」としても知られ、身体の芯から温めてくれる効能があります。また、飲泉も可能で、その温泉水は釜飯や朝食のおかゆを炊く際にも使用されており、ほんのり塩味がプラスされた味わいが料理を引き立てます。
泉鏡花が小説「湯女の魂」の舞台とし、竹久夢二が一ヶ月逗留したという歴史もあり、多くの文化人に愛されてきた温泉です。周囲は渓流のせせらぎと鳥のさえずり、北アルプスの山々に囲まれた静寂の空間で、春には山菜、秋にはキノコなど山の幸が豊富です。さらに、海にも近い立地のため、富山湾の新鮮な海の幸(シロエビ、ホタルイカ、ブリ、ベニズワイガニなど)も楽しめる、山と海の両方の恵みを味わえる希少な温泉地です。紅葉の季節(10月中旬~11月中旬)には、周辺の山々がモザイク柄に染まる絶景も堪能できます。
舗装道で駐車後、徒歩15分以内
深い森林・渓谷の自然豊かな環境
源泉100%かけ流し・特色ある泉質
車でのアクセス
北陸自動車道朝日ICより国道8号経由で約15分
駐車場:無料駐車場あり
公共交通機関でのアクセス
あいの風とやま鉄道泊駅より車で約15-20分(無料送迎バスあり、要予約)
泊駅→ホテルおがわ:14:00~16:00
ホテルおがわ→泊駅:10:00
北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅より車で約30分(無料送迎バスあり、要予約)
黒部宇奈月温泉駅→ホテルおがわ:14:00/15:00/16:00
ホテルおがわ→黒部宇奈月温泉駅:9:00/10:30
備考
長いトンネル(朝日小川トンネル)を抜けた先にある行き止まりの一軒宿です。小川ダムと小川温泉のためだけに造られた道路で、温泉地自体が終点となっています。
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