

秋田県仙北市の十和田八幡平国立公園内、乳頭山の山麓に位置する乳頭温泉郷を代表する温泉のひとつです。大釜温泉の最大の特徴は、廃校となった県内の小学校の木造校舎を移築・改造して建てられた建物で、昭和のレトロな雰囲気が漂う懐かしい佇まいです。建物内には「校長室」「職員室」「講堂」といった札が残され、まるでタイムスリップしたかのような独特の雰囲気を楽しめます。
乳頭温泉郷は七つの温泉宿から構成され、それぞれが独自の源泉を持つことで知られています。大釜温泉の源泉は「酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉」で、茶褐色のにごり湯が特徴です。緑がかった湯は「苦味泉」とも呼ばれ、古くから「傷の湯」「皮膚の湯」として親しまれてきました。わずかに硫化水素臭があり、源泉温度は94.7~98℃と非常に高温ですが、温度調整のため加水されています。
温泉施設は、ブナの木々に囲まれた露天風呂と内湯から構成されています。露天風呂は大小2つの浴槽があり、大きい方はやや温め、小さい方はより濃い成分の湯が楽しめます。通年営業で24時間入浴可能(日帰り入浴は9:00~16:30)なのも大きな魅力です。夏季限定(4月1日~10月末)で、宿の入り口には無料の足湯も設置され、登山客やトレッキング愛好家の憩いの場となっています。
乳頭温泉郷内を循環する「湯めぐり号」のバス停もあり、七湯めぐりの拠点としても便利な立地です。湯めぐり帖(2,500円)を購入すると、乳頭温泉郷七湯すべての日帰り入浴が可能となり、温泉ファンに人気のスポットです。
秋田駒ヶ岳や田沢湖といった周辺の観光地へのアクセスも良好で、登山や観光の拠点として多くの旅行者に利用されています。昔ながらの山小屋の雰囲気を残しながら、現代的な快適さも兼ね備えた、秘湯らしい温泉です。
舗装道で駐車場からすぐ施設へ
深い森林・渓谷の自然豊かな環境
源泉100%かけ流しの温泉
公共交通機関の場合:
JR田沢湖駅より羽後交通路線バス「乳頭温泉」行きに乗車、「乳頭温泉」バス停で下車、徒歩約1~2分
バス乗車時間:約50分
バス運賃:片道840~950円
バス本数:1時間に1本程度
主要駅からのアクセス時間:
東京駅から田沢湖駅まで:秋田新幹線で約2時間55分
仙台駅から田沢湖駅まで:秋田新幹線で約1時間15分
盛岡駅から田沢湖駅まで:秋田新幹線で約40分
秋田駅から田沢湖駅まで:秋田新幹線で約55分
車の場合:
東北自動車道盛岡ICより国道46号線経由で約1時間~1時間10分
秋田市から約1時間30分
駐車場:無料駐車場30台あり
空港からのアクセス:
秋田空港から秋田エアポートライナー「乳頭号」で約2時間10分(要予約、片道6,000~6,700円)
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