大分県別府市鶴見に位置する「明礬温泉 鶴の湯」(つるのゆ)は、別府の秘湯として知られる野湯です。「別府三大秘湯」の一つとして地元の人々や温泉マニアの間で評価の高い温泉です。この温泉の最大の特徴は、自然環境の中にありながらも清潔に保たれた野天風呂であることです。
鶴の湯は有志のボランティアによって管理されている無料の温泉で、24時間いつでも入浴可能です。しかし、鶴見霊園という墓地を上った先にあるため、夜間は薄暗く、特に女性の一人での訪問は安全面から避けるべきとされています。2010年には温泉めぐりをしていた女性が殺害される事件が発生したこともあり、現在は市が防犯カメラを設置するなどの対策を講じています。
鶴の湯の泉質は詳細な分析表の掲示はありませんが、黄色っぽい析出物と特徴的な卵のような硫黄臭から硫黄泉であることが分かります。湯温は少し高めで、45度以上になることもある熱めの温泉です。常連の話によると、源泉は80度近い高温で湧出しており、加水されることなく自然に冷まされて湯船に到達するとのことです。
施設面では野湯にしては整備が行き届いており、瓦葺き木造の脱衣所があり、女性専用の個室更衣室も用意されています。混浴の温泉で常に多くの入浴客(主に男性)で賑わっているため、女性は湯浴み着などの持参が推奨されています。浴槽は石組みで二つあり、自然の中で温泉を堪能できる開放感が魅力です。
鶴の湯へのアクセスは比較的容易で、以下のルートがあります:
公共交通機関の場合:
JR日豊本線 別府駅からタクシーで約20分、鶴見霊園で下車後、徒歩約5分
亀の井バスに乗り「みょうばんクリニック前」で下車(「霊園前」というバス停はないので注意)し、そこから鶴見霊園の看板に従って進む
自家用車の場合:
大分自動車道別府ICから県道11号・国道500号を経由して明礬温泉方面へ約5km
鶴見霊園まで行き、その先の道路脇に駐車(専用駐車場はない)
鶴見霊園に到着したら、霊園の側道を上っていき、突き当たりから左側の山道に入ります。道なりに進むと小川(実はこれも温泉水)が流れており、その先に瓦葺きの小屋(脱衣所)が見えてきます。全行程はバス停から徒歩約20分程度です。
アクセスは市街地からも比較的近く、自家用車やバイクで訪れる人も多いですが、道標は少ないので初めて訪れる際は地図アプリなどで確認することをお勧めします。
地図を読み込み中...
マーカーをクリックすると詳細情報が表示されます
未舗装道で駐車後、徒歩15分以内
車で最寄りまで行くことが可能で、アクセスはそこまで大変ではないです。
ただ、脱衣所は簡易的で混浴です。設備や線質などを総合的に考えレベル3としました。