








白骨温泉公共野天風呂は、長野県松本市安曇、北アルプス・乗鞍岳の山麓、標高約1,400メートルの中部山岳国立公園区域内に位置する日本屈指の山岳温泉です。湯川の渓流沿いに造られた野趣満点の露天風呂で、白骨温泉観光案内所のすぐそばにある日帰り公共入浴施設として親しまれています。
白骨温泉の歴史は古く、鎌倉時代には既に湧出していたと伝えられ、600年以上の歴史を持つ温泉地です。戦国時代には武田信玄が、負傷した兵士や鉱山の炭鉱夫たちを癒す「隠し湯」として愛用していたという伝説も残されています。江戸時代の元禄年間(1688-1703年)には、齋藤孫左衛門により温泉宿として本格的に開かれ、湯治客が訪れるようになりました。
大正時代には、作家・中里介山の長編小説『大菩薩峠』の「白骨の巻」で「五彩絢爛たる絶景」と称賛され、全国的に知名度が高まりました。歌人・若山牧水も胃腸病の療養のために幾度となく訪れ、多くの作品を残しています。
白骨温泉は「三日入れば三年風邪をひかない」という言葉で知られ、特に胃腸病への効能が高いことで有名です。白濁した乳白色の湯が特徴的で、源泉は湧出時には無色透明ですが、空気に触れることで硫化水素とカルシウム成分が反応し、時間の経過とともに美しい乳白色に変化します。この独特の現象は、湯の成分や温度、季節による変化により、日々異なる表情を見せることから「湯は生き物」と地元で表現されています。
公共野天風呂は男女別の石組みの露天風呂で、川のせせらぎが間近に迫る自然豊かな環境です。新緑や紅葉の季節は特に美しく、白骨温泉の日帰り施設の中では収容人数が多いのも特徴です。源泉かけ流しで、硫黄の香りと絹のような滑らかな肌触りが楽しめる、まさに秘湯と呼ぶにふさわしい温泉です。
舗装道で駐車場からすぐ施設へ
深い森林・渓谷の自然豊かな環境
源泉100%かけ流しの温泉
車でのアクセス:
長野自動車道 松本ICより約60分
国道158号線を上高地・高山方面へ進み、沢渡から白骨温泉の標識に従って県道を進む
温泉入口に公共駐車場あり(約10台分、無料)
公共交通機関でのアクセス:
JR中央線 松本駅下車
松本駅からアルピコ交通上高地線で新島々駅まで(約30分)
新島々駅からタクシーで約50分、またはバスで約70分
バスルート:新島々駅→沢渡→白骨温泉バス停(公共野天風呂は目の前)
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