日光国立公園の奥鬼怒温泉郷に位置する八丁の湯は、標高1,300メートルの鬼怒川源流域に佇む関東最後の秘湯として知られています。昭和4年(1929年)に山小屋からスタートした歴史ある一軒宿で、創業から95年以上の伝統を誇ります。
温泉の名前の由来は、かつて上流にあった木工製品を作る作業小屋から八丁(約872メートル)の距離にあったことから名付けられました。当時、木杓子やまげわっぱを作る職人たちが作業後に立ち寄り、「さあ、ひと風呂」と疲れを癒した場所として親しまれていました。
八丁の湯の最大の特徴は、8ヶ所の山肌から自然に湧き出る100%源泉かけ流しの温泉です。追い炊きを一切せず、生まれたての温泉をそのまま各浴槽へ引き込んでいます。温泉は地上に湧出して空気に触れた瞬間から酸化が始まり、次第に効力が失われていく生きものとされており、鮮度そのままの湯力を楽しめる天恵の秘湯として評価されています。
露天風呂は昭和4年開業時からの野天風呂「雪見の湯」をはじめ、「滝見の湯」「石楠花の湯」の3つの混浴風呂があり、滝を眺めながらダイナミックな景観を楽しめます。滝見の湯は正面から、石楠花の湯は横から滝の流れを眺めることができます。女性専用の滝見露天風呂も設けられており、女性も安心して利用できます。また、混浴風呂には女性専用時間(21時〜22時)が設定されています。昭和47年には四輪駆動車で資材を運び込んで内湯も作られました。
宿泊施設は、昔懐かしいレトロな雰囲気が漂う本館と、木のぬくもりを感じるカントリー風のログハウス棟の2タイプがあります。ログハウスでは快適なリゾートステイを、本館では登山や釣り、湯治の拠点として最適な宿舎を提供しています。
女夫渕無料駐車場より先は自家用車での乗り入れができないマイカー規制区域となっており、徒歩約90分のハイキングコースを歩くか、宿泊者専用の送迎バスを利用します。この不便さが逆に手つかずの大自然を守り、「関東最後の秘境」「関東最後の秘湯」としての価値を高めています。日本秘湯を守る会にも加盟しており、秘湯ムード満点の温泉として全国的に人気を集めています。
駐車後、徒歩1時間以上かかる
手つかずの大自然と絶景地形
源泉100%かけ流し・特色ある泉質
車:
日光宇都宮道路・今市ICより国道121号線を北上
川治温泉手前から県道152号線に入り、約35km先の女夫渕無料駐車場まで約100分
女夫渕駐車場に車を駐車(80台、無料、予約不要)
女夫渕駐車場から徒歩約90分(奥鬼怒遊歩道、約6km)、または送迎バス約30分(宿泊者専用、予約制)
冬期は路面凍結のためスタッドレスタイヤ必須
公共交通機関:
東武鉄道鬼怒川温泉駅下車
日光市営バス「女夫渕行き」に乗車、約100分(約105分)
女夫渕バス停下車後、徒歩約90分または送迎バス約30分(宿泊者専用、予約制)
送迎バス時刻:
女夫渕発:9:30、10:30、12:00、15:00、16:30
※土曜・祝日、GW、お盆、年末年始は14:00の臨時便あり
※休館日翌日は午前中の送迎なし
※送迎バスは日光市営バスに接続するように運行
※日帰り入浴利用者は送迎バス利用不可
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