宮崎県えびの市の白鳥山中腹に位置する、歴史と絶景を誇る温泉施設です。明治7年(1874年)7月から10月にかけて、征韓論に敗れた西郷隆盛が3ヶ月間滞在し、心身を癒やした歴史ある温泉として知られています。西郷隆盛は滞在中に漢詩を詠み、展望台には漢詩碑が建立されています。
最大の特徴は、加久藤盆地を一望できる展望露天風呂です。「露天風呂からの眺めがこれほど雄大なものは寡聞にして知らない」と評されるほどの絶景で、特に夕暮れ時の景色は圧巻です。標高約600メートルの高台から見下ろすえびの市の風景は、四季折々に表情を変え、訪れる人々を魅了します。
もう一つのユニークな特徴は、天然の蒸気を利用した「天然蒸し風呂」です。谷の裂け目から沸き上がる高熱の蒸気に冷たい山水を入れることで温泉成分を溶け込ませる独特の仕組みで、蒸し風呂の温度は約59℃に達します。敷地内の遊歩道を徒歩5分登ると、白鳥温泉の源泉でもある噴気が立ち込める「温泉地獄」があり、自然の力強さを間近に感じることができます。
泉質は単純酸性泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性など幅広い効能があります。施設内には「白鳥茶屋」という食堂もあり、地元の食材を使った料理を楽しめます。宿泊も可能で、岩風呂付きの客室も用意されています。約1000年前に性空上人が霧島連山を開拓し神社を開いた修験道の歴史を持つ、霊験あらたかな温泉地です。
【車でのアクセス】
九州自動車道・えびのICから国道268号線・県道30号線経由で約20分。白鳥神社を目指すと白鳥温泉上湯の看板が設置されています。無料駐車場約20台完備。
【公共交通機関でのアクセス】
JRえびの駅からタクシーで約15分。
宮崎市中心部から車で約1時間12分、宮崎空港から約1時間10分。えびの高原へ向かう途中に位置しており、霧島連山の雄大な自然に囲まれたロケーションです。
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